食後に強い眠気に襲われたり、体が重だるく感じたりすることはありませんか?「血糖値スパイクが起きているのでは?」と不安に感じる方もいらっしゃるかもしれません。
ただし、食後の眠気やだるさのみで血糖値の状態を判断することはできません。
血糖値は食事をすると上昇しますが、通常はインスリンの働きによって次第に元へ戻ります。食後の血糖値が急激に上がったり、高い状態が続いたりする場合は、食事の内容や食べ方、運動不足などが関係している可能性があります。
血糖値スパイクを抑えるには、極端に糖質を減らすのではなく、食事の量や組み合わせ、食べる順番を見直すことが大切です。この記事では、毎日の食事や生活のなかで取り組める対策を紹介します。
血糖値スパイクとは?起こる原因と体への影響

血糖値スパイクとは、食後に血糖値が急激に上昇する状態を指します。通常、食事によって血糖値が上がると、膵臓からインスリンが分泌されます。インスリンの働きによってブドウ糖が肝臓や筋肉などに取り込まれ、血糖値はゆるやかに下がります。
しかし、糖質を一度に多くとった場合や、インスリンの分泌量が少ない、分泌のタイミングが遅いといった場合には、食後の血糖値が急激に上がりやすくなります。
以下は、血糖値スパイクにつながりやすい食習慣の例です。
- ご飯やパン、麺類などを一度に多く食べる
- 主食だけで食事を済ませる
- 早食いをする
- 朝食などを抜き、次の食事をまとめて食べる
食後の高血糖が続くと、血管への負担が大きくなり、動脈硬化や心血管疾患のリスク上昇につながる可能性があります。さらに、血糖値が常に高い状態となり、糖尿病の発症につながるおそれもあるため注意が必要です。
血糖値スパイクは、健康診断で測定する空腹時血糖値に問題がなくても起こる場合があります。過去1〜2ヶ月の血糖値の平均を表す指標であるHbA1cには血糖値の細かな変動までは反映されない場合があるため、検査値を指摘された方や血糖値が気になる方は医療機関へ相談しましょう。
・地方独立行政法人 大阪健康安全基盤研究所 血糖値スパイク~糖尿病のリスク~
血糖値スパイクを抑えるための食事・食べ方のポイント
血糖値の急上昇を抑えるには、炭水化物を完全に避けるのではなく、量や種類、食べ方を工夫することが大切です。
- 1日3食を基本とし、1食にまとめて食べない
- ご飯やパン、麺類の量を適量にする
- 甘い飲み物や菓子類を摂りすぎない
- 野菜やきのこ、海藻などを食事に取り入れる
- 野菜などの副菜、肉や魚などの主菜、主食の順に食べる
- 主食だけで済ませず、主菜や副菜を組み合わせる
- よく噛み、時間をかけて食べる
主食は白米や白いパンだけでなく、玄米や雑穀米、全粒粉パンなど、食物繊維を多く含む食品を選ぶ方法もあります。ただし、必要なエネルギー量や適切な炭水化物量は、年齢や体格、活動量、治療状況によって異なります。極端な糖質制限は避け、持病がある方は医師や管理栄養士に相談するようにしましょう。
・一般社団法人 日本糖尿病学会 2型糖尿病はどのように治療するのか?
血糖値スパイクを防ぐために取り入れたい生活習慣

食事に加えて、運動や睡眠などの生活習慣を整えることも血糖管理につながります。
- 食後に軽いウォーキングなどで体を動かす
- 有酸素運動や筋力トレーニングを無理のない範囲で続ける
- 座り続ける時間を減らし、こまめに立って動く
- 睡眠時間を確保し、生活リズムを整える
- 適正体重を意識する
- 健康診断を定期的に受ける
運動すると筋肉でブドウ糖が使われるため、食後の血糖値を下げる助けになります。ただし、糖尿病治療薬やインスリンを使用している方は、運動によって低血糖を起こす場合があるため、運動の時間や強度について、あらかじめ医師へ確認しておきましょう。
空腹時血糖値やHbA1cの異常を指摘された場合、食後高血糖が繰り返し疑われる場合は、自己判断で対応せず、医療機関へ相談することが大切です。
まとめ
血糖値スパイクを抑えるには、1日3食を規則正しく摂り、主食・主菜・副菜を組み合わせることが重要になります。食べる順番を見直し、よく噛んでゆっくり食べることを意識するほか、食後の軽い運動や十分な睡眠も取り入れましょう。
空腹時血糖値が正常でも、食後高血糖が起きている場合があります。血糖値が気になる方や健診で異常を指摘された方は、医療機関を受診し、詳しい検査が必要か相談しましょう。




