AGEsとは?糖尿病予備軍が知っておきたい「糖化」とAGEsの関係

AGEsとは?糖尿病予備軍が知っておきたい「糖化」とAGEsの関係

「糖化」「AGEs」という言葉を聞いたことはあっても、体の中で何が起きているのかまではわかりにくいかもしれません。AGEs(Advanced Glycation End Products)とは、糖とたんぱく質などが反応してできる物質の総称です。終末糖化産物または糖化最終産物とも呼ばれます。

AGEsは体内でも作られるほか、加熱調理された食品にも含まれるものです。特に血糖値が高い状態が続くと、体内で糖化が進みやすくなり、糖尿病や加齢に関連する体の変化と関係すると考えられています。

この記事では、AGEsの基本や糖化の仕組み、糖尿病予備軍の方が知っておきたい理由、食事で意識できるAGEs対策の考え方を解説します。

AGEsとは?まず知っておきたい「糖化」の仕組み

AGEsとは、Advanced Glycation End Products(終末糖化産物)の略で、糖とたんぱく質・脂質・核酸などが酵素を介さずに反応してできる物質の総称です。糖化反応は体内で自然に起こりますが、血糖値が高い状態が続くと進みやすくなると考えられています。

糖化は余った糖が体内のたんぱく質などに結びつく反応です。この反応が進むと、AGEsと呼ばれる物質が作られ、体の組織に蓄積していくことがあります。

AGEsは、加齢とともに体内に増えるだけでなく、糖尿病に関連する合併症との関わりも指摘されています。ただし、AGEsがどの病気にどの程度直接関与しているかは、まだ明らかにはなっていません。

また、AGEsは体内で作られるだけではありません。肉や魚などを高温で焼く・揚げるといった調理でも、食品中にAGEsが増えることがあります。特に高温調理では、食品中のAGEsが増えやすいと報告されています。

・R Singh, A Barden, T Mori, L Beilin. Advanced Glycation End Products: a review. Diabetologia. 2001;44(2):129-146.

AGEsとは

血糖値が高めの人がAGEsに気をつけたい理由

糖尿病予備軍や血糖値が高めの方がAGEsに注意したい理由は、血糖値が高い状態が続くと糖化が進みやすくなるためです。特定健診における血糖高値の基準として、空腹時血糖100mg/dL以上またはHbA1c5.6%以上が示されています。

食後に血糖値が高くなりやすい方も注意が必要です。食後2時間の血糖値が140mg/dL以上の場合、食後高血糖と判断されると説明されています。食後高血糖は、インスリンの分泌や働きが十分でない場合に起こりやすい状態です。

AGEsは、糖尿病関連の合併症との関係が研究されている物質です。糖尿病では血管や腎臓、神経、目などに影響が出ることがありますが、AGEsはそのメカニズムの一部に関わる可能性があると考えられています。

ただし、AGEsを避ければ糖尿病を予防できるわけではありません。糖尿病予備軍の方にとって大切なのは、AGEsだけに注目することではなく、血糖値を上げにくい食事、適度な運動、体重管理、禁煙など、生活習慣全体を整えることです。糖尿病予防では、摂取エネルギーの調整、運動、飲酒量の見直し、禁煙、野菜・大豆製品・海藻・きのこ類の摂取などが挙げられています。

・国立健康危機管理研究機構 糖尿病情報センター 糖尿病とは

血糖値

毎日の食事でできるAGEs対策の考え方

AGEs対策としてまず意識したいのは、血糖値を急に上げにくい食べ方です。主食だけに偏らず、野菜、きのこ、海藻、大豆製品、魚、肉、卵などを組み合わせ、食事全体のバランスを整えることが基本になります。

砂糖入り飲料や菓子類、白米・白いパン・麺類などの精製された炭水化物を多く摂る習慣がある場合は、まず頻度や量を見直しましょう。砂糖の入った飲み物をとりすぎる習慣は糖尿病リスクを高めるとされています。

調理法もポイントです。食品中のAGEsは、高温で焼く・揚げる・炒めるなどの調理法で増えやすいと報告されています。一方で、ゆでる・蒸す・煮るなど、水分を使った調理はAGEsの生成を抑えやすいとされています。

たとえば、次のような工夫が考えられます。

  • 焼き目をつけすぎない
  • 蒸す・煮る料理を組み合わせる
  • 下ゆでや煮込みを活用する
  • 外食ではできるだけ煮魚や蒸し料理などを選ぶ

ただし、AGEsを避けるために肉や魚を極端に減らす必要はありません。たんぱく質は体に必要な栄養素です。大切なのは、特定の食品を一切摂らないようにするのではなく、調理法や頻度、量のバランスを整えることです。

また、食事だけでなく、体を動かす習慣も大切です。持病がある方や運動制限がある方は、無理をせず医師に相談しながら取り入れましょう。

・国立健康危機管理研究機構 糖尿病情報センター 糖尿病の食事のはなし(基本編)

バランスの取れた食事

まとめ

AGEsとは、糖とたんぱく質などが反応してできる糖化最終産物です。体内で作られるほか、高温で焼く・揚げるなどの調理によって食品中にも生じます。血糖値が高めの方では糖化が進みやすくなる可能性があるため、AGEsについて知っておくことは食生活を見直すきっかけとなるでしょう。

毎日の食事では、砂糖入り飲料の摂りすぎや食べすぎを控える、主食・主菜・副菜のバランスを整える、蒸す・煮る料理も取り入れるといった工夫ができます。健診で血糖値やHbA1cを指摘された場合は、自己判断だけで対策せず、医療機関で相談しながら生活習慣を整えていきましょう。

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