【あなたは大丈夫?】年々増加している”隠れ糖尿病”とは

糖尿病の基礎知識
【あなたは大丈夫?】年々増加している”隠れ糖尿病”とは

健康診断を受けたときに「異常なし」という結果が出ると、多くの人は「自分は健康体だ」と考えることでしょう。

ところが、健康診断では発見できない早期の糖尿病「隠れ糖尿病」をご存知でしょうか?空腹時の血糖値からは発見できないことで「隠れ糖尿病」が本格的な糖尿病につながってしまう場合があります。

そんな「隠れ糖尿病」はここ数年増加傾向にあるのです。今回は、隠れ糖尿病とはどのようなものなのか・隠れ糖尿病を早期発見するためのポイントを詳しくみていきましょう。

「隠れ糖尿病」とは?

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健康診断を受ける場合、「前日夜から飲食をしないでください」と指示を受けることが多いと思います。なぜなら、安定したデータをとるために必要だからです。

しかし、空腹時の血糖値は正常の範囲内でも、食後血糖値のみ基準値を超える場合があります。

最近では、この状態を「隠れ糖尿病」と呼ぶようになりました。どんな人でも食後には血糖値が上昇するものですが、隠れ糖尿病の場合は基準値を超えて上昇してしまいます。空腹時に行われる健康診断では、この「隠れ糖尿病」を発見できないのです。

一般的に、食後だけでなく空腹時にも血糖値が高ければ、糖尿病と診断されます。しかし、空腹時にも高血糖の状態が続くのは、糖尿病がかなり進行した状態。ごく初期の糖尿病では、食後2~3時間のみ血糖値が上昇するという症状が現れます。

「隠れ糖尿病」はすでに軽度の糖尿病にも関わらず、健診では見逃されている状態を指します。

糖尿病の予備軍はおよそ880万人存在するといわれています。糖尿病予備群・糖尿病の疑いのある人を対象とした調査では、空腹時の血糖値が正常でも食後に高血糖状態になる人の割合が40%以上という結果になりました。

なぜ「隠れ糖尿病」が問題なのか

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糖尿病にかかると、健康な人に比べてさまざまなリスクがあります。中でも、心筋梗塞などの循環器系の病気を併発するリスクは、健康な人の約3倍だと言われています。

隠れ糖尿病であっても、すでに心臓や血管に負担をかけている状態に変わりはありません。そのため、心筋梗塞や脳卒中になるリスクは、健康な人よりも高くなるのです。

また隠れ糖尿病は、健康診断では「異常なし」という結果になることが多いのも問題のひとつ。隠れ糖尿病に気づかず健康な状態だと思い込み、生活習慣を変えることなく過ごしてしまいがちです。

すると糖尿病がさらに進行し、発見したときにはすでに重症化していることも少なくありません。

「隠れ糖尿病」が見逃される原因は?

では、どうしてこのように実際は早期の糖尿病にも関わらず特定健診では糖尿病と判断されないことがあるのでしょうか?その原因として特定健診の判断基準に「尿糖健診」が含まれていないことが挙げられます。

現在の健診では、腹囲が一定基準を超える・血糖値が一定値を超えて初めて糖尿病と判断されます。しかし実際にはこの基準を超えていない人の中でも「隠れ糖尿病」に該当する場合があるのです。

このように「隠れ糖尿病」を見逃さないためには、「尿糖健診」による早期発見が必要になります。

「隠れ糖尿病」を発見するには

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健康診断ではなかなか見つかりにくい隠れ糖尿病。しかし、空腹時と食後の血糖値を測定すれば、簡単に発見できます。

最近では、自宅で血糖値が測定できるキットが市販されています。隠れ糖尿病が気になる人は、血糖値測定キットを購入してチェックしてみましょう。食後2~3時間以内の血糖値を測定することで「隠れ糖尿病」の可能性があるか調べることができます。

また、より確実に「隠れ糖尿病」を見逃さないためには尿糖試験紙がおすすめです。これは尿の中にどのくらい糖分が含まれているかを検査するもの。尿糖検査紙でも、食後に血糖が上がっているのかどうかの判断がつきます。薬局などで販売されているので、入手も容易です。

自宅で行うことのできる検査キットについて詳しくはこちらの記事もご参考下さい。

糖尿病の治療には、なるべく早く発見することが大切です。自宅での測定で気になる値が出たら、すぐに医療機関を受診しましょう。

まとめ

よく「のどが渇く」「トイレにいく回数が増える」といった生活の変化が、糖尿病の発見につながるサインだといわれます。

健康診断では正常でも、このようなサインがみられたら隠れ糖尿病の可能性があります。気になる症状のある場合には隠れ糖尿病を疑ってみてください。

特に、特定健診では問題がない場合でも体調に変化が現れている場合もあります。糖尿病の初期症状について詳しくはこちらの記事もご参考下さい。

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