eGFRとは何?基準値と計算方法をやさしく解説

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eGFRとは何?基準値と計算方法をやさしく解説

健康診断や血液検査の結果で「eGFR」という項目を見たことがある方も多いのではないでしょうか。eGFRとは腎臓の働きを評価するための指標の一つで、慢性腎臓病(CKD)の診断や経過観察にも用いられています。

しかし、数値を見ても「高いのか低いのか」「どの程度が正常なのか」と迷うことも少なくありません。この記事では、eGFRとはどのような指標なのか、基準値や計算方法、eGFRが低い場合に考えられることについてわかりやすく解説します。

eGFRとは何?腎機能を表す数値の意味

eGFRとは「estimated Glomerular Filtration Rate(推算糸球体ろ過量)」の略で、腎臓がどれくらい血液をろ過できるかを示す指標です。

腎臓には糸球体と呼ばれる構造があり、血液中の老廃物や余分な水分をろ過して尿として排出する働きを担っています。eGFRはこの糸球体のろ過能力を推定する数値であり、腎機能を評価するための重要な指標として用いられています。

・National Kidney Foundation Estimated Glomerular Filtration Rate (eGFR)

腎機能

eGFRの基準値と数値の見方

eGFRは年齢とともに低下する傾向があります。生活習慣病予防健診の受診者の健診データによる年齢階級別のeGFRの平均推定値は以下のとおりです。

年代 eGFR の平均推定値(mL/min/1.73㎡)
35〜39歳 86.4
40〜44歳 83.0
45〜49歳 79.8
50〜54歳 77.4
55〜59歳 75.6
60〜64歳 73.2
65〜69歳 70.9
70〜74歳 67.8

・出典:全国健康保険協会 日本人の年齢別推算糸球体ろ過量(eGFR)の検討~協会けんぽ東京支部 76 万人の健診データから~ 図3より作成

一般的にeGFR値が60mL/min/1.73m²未満の場合、3か月以上続くと慢性腎臓病(CKD)と診断される可能性があります。

ステージ eGFR値 腎機能の状態
G1 90以上 正常または正常高値
G2 60〜89 軽度低下
G3a 45〜59 軽度〜中等度低下
G3b 30〜44 中等度〜高度低下
G4 15〜29 高度低下
G5 15未満 末期腎不全

・一般社団法人 全国腎臓病協議会 診断基準について

eGFRの計算式とはどういうものか

eGFRの「e」は「estimated(推定された)」の略です。本来、腎臓のろ過能力を正確に測るには大がかりな検査が必要ですが、日本人のeGFR値は、血清クレアチニン値、年齢、性別を用いて「推定値」を算出します。

  • 血清クレアチニン値: 筋肉から生じる老廃物で、血液検査で測定
  • 年齢: 加齢による腎機能の変化を考慮する
  • 性別: 一般的に筋肉量の違いがあるため

推算式は次のとおりです。

  • 男性: 194×血清クレアチニン値(mg/dL)-1.094×年齢(歳)-0.287
  • 女性: 194×血清クレアチニン値(mg/dL)-1.094×年齢(歳)-0.287×0.739

日本腎臓学会のサイトでは、年齢、性別、血清クレアチニン値を入力するとeGFR値が計算されるようになっています。
・参照:一般社団法人 日本腎臓学会 腎機能測定ツール

血清クレアチニン値を用いた推算式は成人を対象に作成されたものです。筋肉量が極端に多い人や少ない人では、実際の腎機能と差が生じる場合があります。筋肉量が極端に少ない場合にはシスタチン C(Cys‒C)を用いた推算式が用いられる場合もあります。
推算式は次のとおりです。

  • 男性:(104×Cys‒C-1.019×0.996 年齢(歳))-8
  • 女性:(104×Cys‒C-1.019×0.996 年齢(歳)×0.929)-8

急性腎障害(AKI)など腎機能が急激に変化している場合には推定値の精度が低下することがあるため、状態を踏まえて総合的に評価されます。

・一般社団法人 日本腎臓学会 医師・コメディカルのための慢性腎臓病 生活・食事指導マニュアル

eGFRが低いと言われたときの考え方

腎機能検査

eGFRが低いと言われた場合、腎臓のろ過機能が低下している可能性があります。ただし、数値は一度の検査だけで判断されるものではありません。

脱水や体調の変化などによって一時的に数値が変動することもあります。慢性腎臓病の診断では、eGFRが60未満の状態が3か月以上続くかどうか、尿たんぱくなどの異常があるかなどを総合的に評価します。

そのため、医師の指示に従い定期的に検査を受けながら腎機能の変化を確認していくことが大切です。

・一般社団法人 全国腎臓病協議会 診断基準について

まとめ

eGFRとは腎臓が血液をどれくらいろ過できているかを示す指標で、慢性腎臓病の評価にも用いられます。血清クレアチニン値、年齢、性別などから計算される推定値であり、加齢とともに徐々に低下する傾向があります。また、eGFRが60未満の状態が3か月以上続く場合には、慢性腎臓病と診断される可能性があります。

健康診断でeGFRの数値が気になった場合は、数値の変化を継続的に確認しながら必要に応じて医療機関で相談することが大切です。

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