パンとご飯どっちが血糖値が上がりやすい?GI値と食べ方のポイント

食事療法
パンとご飯どっちが血糖値が上がりやすい?GI値と食べ方のポイント

食後に強い眠気やだるさを感じるときには、血糖値の急激な変動が関係しているかもしれません。日常的に食べるパンとご飯はどちらも炭水化物ですが、「パンとご飯どっちが血糖値が上がりやすい」のか疑問に思う方もいらっしゃるでしょう。

血糖値の上がり方は、食品の種類だけでなく、加工の状態や食べ方によっても変わります。この記事では、パンとご飯のGI値の違いや血糖値を上げにくくするための具体的な工夫について解説します。

パンとご飯はどちらが血糖値を上げやすい?

血糖値を測る

パンとご飯どっちが血糖値が上がりやすいのかは、精製度や加工の違い、調理方法によって変わります。白い食パンや白米は、どちらも血糖値を上げやすい主食とされていますが、全粒粉パン・ライ麦パンや玄米のように食物繊維を多く含むものでは、食後血糖値の上昇が比較的緩やかになることがあります。

パンとご飯のGI値は次のとおりです。

パン/ご飯 種類 GI値
パン 白い小麦パン 81±6
全粒粉パン 71±2
ライ麦パンなど 53±2
ご飯 白米 89±4
玄米 50±4
おかゆ 78
高アミロース米 40

出典:Fiona S Atkinson, Kaye Foster-Powell, Jennie C Brand-Miller.
International Tables of Glycemic Index and Glycemic Load Values: 2008.
Diabetes Care. 2008;31(12):2281–2283.

ご飯は炊き方によって消化のされやすさが変わる点に注意が必要です。実際に、玄米は加水量や炊飯方法によってでんぷんの消化性が変化し、やわらかく炊いた場合には血糖値への影響が大きくなる可能性も報告されています。

白米や白いパンのように精製されているか、玄米や全粒粉のように食物繊維を含むか、さらにどのように調理されているかまで含めて考えることが大切です。

・農研機構 食糧-その科学と技術- No.55

パンとご飯でGI値が違う理由

製粉とお米

パンとご飯でGI値が異なる理由として、まず加工形態の違いがあります。パンは小麦を粉状に砕いて作るため、でんぷんが露出して消化酵素の作用を受けやすい性質を持っています。一方、ご飯は粒のまま食べるため、粉末状の食品に比べると分解のスピードが緩やかになる傾向があります。

また、白米特有の粘りも、消化速度に影響する要因の一つです。粘り気の強いご飯は噛むと塊になりやすく、酵素の浸透を妨げるバリアのような役割を果たします。パンのように気泡を多く含み、酵素が入り込みやすい構造とは対照的です。

さらに、でんぷんの構成成分であるアミロースの割合も影響します。一般にアミロースが多いほど消化されにくいため、高アミロース米など、アミロースが多く含まれる品種によって比率が変わることもGI値の差を生む一因です。

調理の仕方によるやわらかさも重要です。水を多くしてやわらかく炊き上げるとでんぷんが分解されやすくなり、同じお米でも血糖値への影響の程度が変わります。

・Fiona S Atkinson,Kaye Foster-Powell,Jennie C Brand-Miller. International Tables of Glycemic Index and Glycemic Load Values:2008. Diabetes Care.2008;31(12):2281–2283

血糖値を上げにくくする食べ方のポイント

穀物を使用したパン

パンとご飯のどちらを食べるにしても、ちょっとした工夫で血糖値の急上昇を抑えやすくなります。

食物繊維、アミロースを多く含む種類を選ぶ

白い食パンよりも、全粒粉やライ麦などの穀物を使用したパンは、GI値が低い傾向の食品です。米の中では、玄米や、アミロースを多く含む品種(高アミロース米など)は血糖値の上昇が比較的緩やかになりやすい種類です。

噛み応えのある調理法にする

お米や小麦粉の状態、炊き方は消化の速さに影響します。水を多くしてやわらかく炊き上げたり、お粥にしたりすると、でんぷんが分解されやすくなり血糖値を上げやすいため、適度な噛み応えを残して炊くことが大切です。

米粉パンのように粉砕された食品より、粒の形を保ったご飯の方が分解スピードが緩やかになる場合があります。

他の食品と組み合わせる

乳製品、豆類、果物などの低GI食品をおかずやデザートとして一緒に摂ることで、食事全体の血糖値上昇を抑えやすくなります。

冷まして食べる

ご飯やパンに含まれるでんぷんは、一度加熱したあとに冷めることで消化されにくい構造へと変化する性質です。お弁当やおにぎりのように少し冷めた状態で食べることは、血糖値の上昇を抑えるための工夫となるでしょう。

よく噛んで食べる

白米特有の粘りは、口の中でまとまりやすく、消化酵素の浸透を遅らせる要因になる可能性があります。よく噛んで、ゆっくり食べることも血糖値の上昇を緩やかにするためには大切です。

野菜やたんぱく質を先に食べる

食物繊維や脂質を含む食品は糖の吸収を緩やかにする働きがあるため、炭水化物よりも先に野菜やたんぱく質を食べることで、血糖値の上昇が緩やかになると報告されています。

・Fiona S Atkinson,Kaye Foster-Powell,Jennie C Brand-Miller. International Tables of Glycemic Index and Glycemic Load Values:2008. Diabetes Care.2008;31(12):2281–2283

まとめ

パンとご飯のどちらが血糖値を上げやすいかは、食品そのものの違いだけでなく、精製度・加工の状態・調理方法など複数の要因が影響します。血糖値の急上昇を抑えるためには、食品の種類だけでなく、食物繊維を含むものを選ぶ、調理法を工夫する、他の食品と組み合わせる、食べる順番や噛み方を意識するといった日常的な工夫が重要です。

どのような種類を、どのように食べるかに目を向けて血糖値コントロールに取り組みましょう。

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